−−第7回 ITAC年次総会出席報告−− ITAC : International Telework Association and Council, 米国テレワーク協会 by 坂井邦夫(日本テレワーク協会 業務運営委員) |
表記会合が、9/17から9/20にかけ、米国ニューオルリーンズにて開催 された。日本テレワーク協会では、調査団を募り、吉田専務理事をはじめ、報告 者を含めて計14名がこれに参加し、テレワークの最新動向を把握して帰国した。 今回の訪問により、ITACとは今後とも相互に交流し会える良い関係を作れた。 ITAC側からは、国際的な議論を深めてテレワークの普及に貢献したというこ とで、感謝の印に日本テレワーク協会に国際テレワーク賞の授賞があった。以下、 今回総会の概要を報告する。 まず、調査団のコーディネータを勤められた神奈川大学・経営学部、佐藤助教 授によると、最近になって米国では、これまでのTelecommuting(電子通勤)と いう言葉に代えて、‘テレワーク’という、通勤に限定しない、もっと広いスコ ープの言葉をそのまま使うことに合意したという。 今回の総会は、IFMA(国際ファシリティマネジメント協会)との共催で、 テーマは、“The World is Our Workspace”であった。2日間に亙って開催され た以下の13のセッションのほか、展示コーナーにはテレワーク村(Telework Village)が設けられ、AT&T、HP、ノーテル、Tmanage、米国連邦総務庁な ど、22の企業・組織によるテレワークのソフト、ハード、サービスなどの紹介 が行われた。 (セッション名、発表者、座長など) ― 技術とインターネットのトレンド(基調講演、John C. Dvorak) ― オフィスの新潮流:統合ワークプレイス(D. M. Millerほか) ― デジタルデバイド(Hrriet West, John Zoltner, Craig Spiezle) ― テレワークのベテラン:苦労を乗り越え、時代の先端へ (Janice Miholicsほか) ― リスクマネージメントと法的課題(John Paddock, Jr.) ― 新技術・新製品(Jim Barry) ― フリーエージェントに対する理解を深めよう(Dan Pink) ― テレワークを成功させるためのツールと心がまえ(Eric Grevstad) ― オフィスの新潮流:変動費としてワークプレースを捉える (John Vivadelliほか) ― テレワークにおけるPRの利点(Ed Segal) ― テレワークプログラムを成功させるための組織連携のあり方 (Bill Boerumほか) ― 効果的なバーチャルチームの作り方(Lilly Platt) ― テレワークに関する調査報告 (Dr. Don Davis, Joanne Pratt, Elham Shirazi) 会期中に得たテレワーク推進企業やコンサルタント企業などのホームページア ドレスを以下に列挙する。これらの企業は、ホームページ上で自社のテレワーク 実践/事業を紹介しているので、参考になる点が多い。一読をお勧めする。 ・ノーテル社: www.nortelnetworks.com ・AT&T社: www.att.com/telework ・コンサルタント企業 1)Tmanage社: www.tmanage.com 2)Telework Analysis社: www.teleworker.com 3)Gil Gordon Associaates社: www.gilgordon.com 4)Kinetic Workplace社: www.kineticworkplace.com 5)Netifice Communications社: www.netifice.com 今回の訪問では、主催者である日本テレワーク協会の工夫により、会期中、 下記の内部会合が催された。これらは一般のツァー的訪問では考えられない企 画であり、参加者全員が相互に知り合い、テレワークに関する理解を深め、国 際動向をよく把握することに役立った。 ・米国総務庁のテレワークセンター責任者:ウェンデルジョイス氏の講演 (米国連邦政府におけるテレワークの近況、政策課題など) ・ITAC副会長:ギルゴードン氏の講演(米国テレワークの最新事情など) ・神奈川大学経営学部、佐藤孝治助教授による講演(日米欧のテレワーク 支援政策比較) なお、調査団一行は、年次総会出席ののち、ジョージメイソン大学との意見交 換、フェアファックステレワークセンター、ウッドブリッジテレワークセンター 訪問などを行っている。年次総会の詳しい報告と合わせて、これらの活動の報告 が、日本テレワーク協会のホームページに掲載されているので、ご関心のある方 々の参照をお願いしたい。 http://www.japan-telework.or.jp